ゲートウェイと土壌センサーをワイン用ブドウ園に設置しました

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 つくば市にあるワイン用ブドウ園「TsukubaVineyard様」( http://tsukuba-vineyard.sakura.ne.jp/blog/ )に、LoRaWANゲートウェイと土壌センサー(土壌水分、土壌温度、土壌導電率)の設置を行いました。   ■ゲートウェイ:Dragino社 屋外向け 8ch LoRaWANゲートウェイ DLOS8-JP http://sales.dragino.jp/ca1/13/p-r-s/  ゲートウェイは屋外で4mほどの高さに設置しました。 ■土壌センサー:Dragino社 LSE01 http://joomlaweb.blog117.fc2.com/blog-entry-1718.html 土壌センサーは40cmほどの深さの穴を掘り設置、ノード(アンテナ)は支柱に設置しました。     通信費無料のパブリックLoRaWANの The Things Network(TTN) にゲートウェイとセンサーを登録し、LinuxサーバにinfluxDB、Grafana環境を構築しNode-REDで連携を行いました。 TTN: https://www.thethingsnetwork.org/country/japan/  土壌センサーが取得した土壌温度・土壌湿度・土壌導電率は、PC・スマホ・タブレットのWEBブラウザで確認が行えます。  土壌センサーからは6時間おきの1日4回のデータ送信を行い、ブドウ栽培に活かせるように データの蓄積と解析を行いたいと思います。 電脳郷: https://www.dennogo.jp/

Raspberry Piで水温計を作る(2)



前回でRaspberry Pi2に接続した水温計から温度を拾えるようになりました。
このデータをネット経由で確認することがゴールですが、ひとまずお手軽にdatadogでグラフを描画したいと思います。
datadogは本来はサーバ監視向けのサービスですが、任意の値を送ればそれもグラフ化してくれる上に、Web APIからも取得可能と、公開を考えなければグラフツールとしてもかなり使い勝手がよいです。

エージェントを導入するだけでこれだけのグラフが見られる。


datadog-agentの導入


datadogにデータを送信するため、datadog-agentをRaspberry Piにインストールします。
https://app.datadoghq.com/account/settings#agent/source

~/.datadog-agent/ に一式がインストールされますが、上記ページの説明によれば適当に移動できるとのこと。

エージェントの起動

cd ~/.datadog-agent
bin/agent start

この時点でCPUやメモリの使用率など、基本的なメトリクスはdatadogに送信されるようになりますが、流石に温度計のデータは拾ってくれません。
datadog公式のサンプルと、前回の温度を拾うスクリプトを組み合わせて、スクリプトをでっち上げます。

(thermo.py)
import os
import glob
import time
from datadog import initialize
from datadog import statsd

os.system('modprobe w1-gpio');
os.system('modprobe w1-therm');

base_dir = '/sys/bus/w1/devices/'
device_folder = glob.glob(base_dir + '28*')[0]
device_file = device_folder + '/w1_slave'

# datadog client
options = {
    'api_key':'API_KEY',
    'app_key':'APP_KEY'
}
initialize(**options)

def read_temp_raw():
    f = open(device_file, 'r')
    lines = f.readlines()
    f.close()
    return lines

def read_temp():
    lines = read_temp_raw()
    while lines[0].strip()[-3:] != 'YES':
        time.sleep(0.2)
        lines = read_temp_raw()
    equals_pos = lines[1].find('t=')
    if equals_pos != -1:
        temp_string = lines[1][equals_pos+2:]
        temp_c = float(temp_string) / 1000.0
        return temp_c

while True:
        temperature = read_temp()
        statsd.gauge('temperature', temperature)
        print(temperature)
        time.sleep(1)

このスクリプトを走らせることで、おおよそ1.2秒ごとに"temperature"という名前でdatadogに水温計から拾った値が送信されるようになります。

python thermo.py &

実際の表示


好きなdashboardにグラフを追加し、このようにグラフを設定します。
ホストとプロットしたい値を選択する。
至極いいかげんな説明ですが、直感的に操作できますので、迷うところはないと思います。
実に簡単にグラフができてしまいました。スマートフォンからdatadogを開けば、もう当初の目標、「遠隔地から水槽の水温を確認する」が達成できてしまいます。



datadog agentの自動起動設定

datadogをコマンド手打ちで起動するのは普段使いには辛いため、datadog agentをdaemon化しよう…と思い、~/.datadog-agent/bin/agentの中身を見たところ、もともとsupervisorで走るようになっていました。
PIDファイルの取扱なども公式の起動スクリプトがやってくれるので、initは非常に単純になります。

(/etc/init.d/datadog-agent)
#! /bin/sh

### BEGIN INIT INFO
# Provides: datadog-agent
# Short-Description: Start and start datadog-agent
# Description: datadog-agent is the monitoring Agent component for Datadog
# Required-Start: $remote_fs $syslog
# Required-Stop: $remote_fs $syslog
# Default-Start: 2 3 4 5
# Default-Stop: 0 1 6
### END INIT INFO

DD_BASE="/home/hoge/.datadog-agent/"

case $1 in
    start)
        cd $DD_BASE
        bin/agent start
        ;;

    stop)
        cd $DD_BASE
        bin/agent stop
        exit 0
        ;;

    restart)
        cd $DD_BASE
        bin/agent stop
        bin/agent start
        exit 0
        ;;

esac
exit 0

起動時にこのスクリプトを走らせるように設定し、Raspberry Pi側の作業は一旦完了です。

sudo update-rc.d datadog-agent defaults


ついでに水温を収集するスクリプトもsupervisorを使ってdaemon化しておきました。

[program:thermometer]
command=python /home/hoge/thermo.py
redirect_stderr=true
priority=1000

これで電源を投入すれば温度が取れる、というところまではこぎ着けました。

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